「もう終わり?もっと長くやっていたかった…」
2025年9月に開催されたJEWELSの最終日。最終発表を含む全プログラムを終えた35人の学生のなかで、ある1人が思わずこんな言葉を呟いていました。
私たちは今回、「コンテナ海運の楽しさを体感する」というコンセプトのもと、JEWELSのプログラムを一新。 学生の皆さんに、まるでONEの社員になり、国際ビジネスの最前線で働いているかのような没入感を味わって欲しい。 そして、国境や立場を超え、仲間と協働して同じ目標に取り組む海運ビジネスの素晴らしさに触れて欲しいという願いを込めて、内容を作りこみました。
ここにしかない仲間との出会いと一体感。そして海運ならではの圧倒的なスケール感。「もう終わり?」という感想は、その世界の素晴らしさに触れたからこそかも知れません。
ここでは、そのプログラムの一端を紹介しましょう。

JEWELS初日。
シンガポールにあるONEのグローバル本社に、日本をはじめとするさまざまな国籍の学生たちが集まりました。 自己紹介やONEからの簡単なブリーフィングもそこそこに、学生たちはまずJEWELS最初のプログラム「Ride the Market Tide」に参加します。
このプログラムは一種の双六型ゲームで、学生は複数のグループに分かれ、アジアと北米、欧州、南米を結ぶ3つの航路を舞台に、 月ごとに変化するコンテナ運賃市況を見ながらコンテナを動かし、収支の結果を競います。 一見するとシンプルですが、各航路の利益率や季節波動性、運賃変動、輸送を終えて空になったコンテナの回送をどうするか、など頭を悩ませる要素は多く、 本質的な内容はコンテナ船事業のマーケティングそのもの。動かせるコンテナは毎月1本ですが、追加費用をかければもう1本コンテナを増やすこともできます。

自分たちの意思決定の1つ1つが、そのまま収支にダイレクトに影響を与えていく。不確かな環境のなかで、どうしたら最も利益を出せるのか。 初日からどっぷりコンテナ船の世界に浸かり、このビジネスのダイナミックさをまずはゲーム感覚で味わいます。
学生たちも、当初こそ表情に緊張した様子も見られましたが、このワークショップを通じて徐々に打ち解けていきます。
2日目からはいよいよ、メインプログラム「Chart the Course」がスタート。
計3日間のこのワークショップの冒頭、学生たちにはある共通の課題が与えられます。
「特定の地域でONEが作るべき新しいフィーダー航路(*)を提案して欲しい」
(*主要な港と周辺の小さい港湾との間を結ぶ支線となる航路)
ONEは現在、全世界120カ国以上にコンテナ輸送サービスを提供していますが、これら既存のサービスを生かしながら、 どのようなフィーダー航路を新設するとさらなる成長が見込めるのか。ONEの実際の業務に限りなく近い、現場のビジネスニーズにも即したリアルなプログラム内容です。
前提として必要なさまざまな情報―例えばその国の潜在的な貨物量の算出方法、コンテナ船1隻を投入するのに必要な固定費、競合他社のサービス分析、 さらには収益モデルの構築などなど・・・、こうした材料は全てONEから提供。グループに分かれた学生たちは情報を吟味し、 話し合いながら最終日のプレゼンに向けてアイデアを練りこみます。

この間、ONEの社員はメンターとして常に寄り添い、必要な知識や考え方を伝えながら議論をサポート。 この頃になると、学生たちはお互いすっかり打ち解けており、もはや国籍などは関係無し。議論は日本語や英語を交えながら、どんどん白熱していきます。 中には中間発表を終えた後、これまでの議論を全てやり直して、ゼロから提案を作り直したというチームさえあるほどでした。
みなで力を合わせて努力し、時に意見を戦わせながらも合意を形成して目標を目指す。このプロセスはまさに海運の醍醐味であり、 また「AS ONE, WE CAN.(力を合わせればきっとできる)」というスローガンを掲げるONEの大切な理念そのものでもあります。 ONEでもし働くとしたら、きっとこういう日々が待っている。学生たちは、そんな思いを抱いたかも知れません。
白熱する議論が続くなか、3つ目のプログラム「Feel the Site」は恰好の気分転換にもなりました。 この日だけは本社を離れ、世界有数の規模を誇るシンガポール港のコンテナターミナルを訪問。 巨大なコンテナ船や無数のコンテナを目の当たりにし、世界経済を支えるコンテナ船事業のスケールを実感しました。
そして迎えた最終日。
各グループはそれぞれ、自分たちが作り上げた提案内容をプレゼン形式で発表します。 発表の場には、ONEの担当部署の責任者も同席し、1つ1つの提案内容について丁寧にコメントしていきます。 あるグループの発表に対しては、「実際にこういう事例について検討をしていたので、大変参考になった」という嬉しいコメントもありました。

印象的だったのは、提供されたプログラムにただ参加するのではなく、学生たち自身がそこに命を吹き込み、自らの手で「JEWELS」を作り上げていく過程でした。
議論の傍ら、互いに写真を撮りあったり、途中、参加者の1人が誕生日を迎えたことが分かると、急遽全員で誕生会を開催する一幕も。 自分たちがかけがえのない時間を過ごしたという実感があったからこそ、「もっとやっていたかった」「もっとこの世界に浸っていたかった」 という言葉が出てきたのかも知れません。全日程を終えた後、一部の学生はそのままシンガポールの街に繰り出し、最後のひと時を楽しんだようです。

そして、ここで築かれた仲間と経験は、JEWELSが終わった後も皆さんのキャリアを支える貴重な財産として残ります。
JEWELSが意味する“Journey for Excellence With Experiential Learning in Shipping”。
5日間の成長の旅は、将来、海運の世界で働くことがあってもなくても、きっと皆さんに新しい視点と可能性をもたらすはず。
次のJEWELSで、あなたと出会えることを心から楽しみにしています。
